全部登録されてる!? 「〇〇ワールドカップ」に見る商標登録のすみ分けと注意点

「ワールドカップ」という名称は、誰もが知っている言葉です。

実は、この言葉を含んだ「〇〇ワールドカップ」という名称が、さまざまな団体や企業によって商標登録されていることをご存じですか?

同じような名前でも、各々、商標登録されている、つまり、商標登録がすみ分けられています。

本記事では、「ワールドカップ」の実例をもとに、商標登録のすみ分けの仕組みと注意点を説明します。

なお、本記事の要点だけを2分の動画にまとめたので、併せて、ご活用ください!

記事の信頼性
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すみや商標知財事務所の代表弁理士(登録番号18043)が執筆しています

・商標専門の弁理士として、13年以上、働いています

・商標登録に関する相談を、多数、受けています

・初心者向けに分かりやすく説明するのが、得意です

初回の相談、無料!

【業界では珍しい「商標専門」の弁理士】

目次

  1. ワールドカップとは
  2. サッカーなどのスポーツイベントの「ワールドカップ」の商標登録
  3. 【衝撃の事実】「ワールドカップ」は、誰のものでもありません!
  4. その他のイベントの「ワールドカップ」の商標登録
  5. ワールドカップから考える「商標登録のすみ分け」
  6. 【筆者の本音】「商標登録のすみ分け」を自己判断するのは危険!
  7. ワールドカップ関連の商標登録の「よくある質問」(FAQ)
  8. 【まとめ】「商標登録のすみ分け」で分からないことがあれば、商標専門の弁理士に相談!

ワールドカップとは

あなたは、「ワールドカップ」と聞いて、どのようなイベントを思い浮かべますか?

多くの人は、サッカーの世界大会のワールドカップを思い浮かべるでしょう。

(FIFAの公式ウェブサイトより)

ただ、ラグビー好きの人は、ラグビーのワールドカップを想起するかもしれません。

(日本ラグビーフットボール協会のホームページより)

さらに、2023年には、日本でも、バスケットボールのワールドカップが開催されて、盛り上がりました。

(FIBAバスケットボールワールドカップ2023のホームページより)

バスケットボールのワールドカップを想起する人もいるかと思います。

その他の世界的なイベントの名称にも、「ワールドカップ」が使用されています。

それでは、「ワールドカップ」の商標は、誰のものでしょうか?

虎さん
虎さん

「ワールドカップ」の語が使用された世界大会のイベント名称は、いくつもあります

サッカーなどのスポーツイベントの「ワールドカップ」の商標登録

スポーツイベントの名称として、「ワールドカップ(World Cup)」を含む登録商標が、いくつも存在します。

以下、スポーツイベントの分野での商標登録の一例になります。

商登第4094032号
商登第5361239号
国際登録1417630
国際登録1614646
国際登録1303659
国際登録1505627

なお、「FIFA」は、国際サッカー連盟の略称です。

登録商標「FIFA WORLD CUP」は、サッカーのワールドカップです。

【衝撃の事実】「ワールドカップ」は、誰のものでもありません!

サッカーのワールドカップの「FIFA WORLD CUP」が、最も有名でしょう。

しかし、サッカー以外にも、様々なスポーツ・競技の「ワールドカップ」の名称が、併存して、商標登録になっています。

つまり、「ワールドカップ」の商標は、誰のものでも、ありません

初心者くん
初心者くん

スポーツイベント分野で、「ワールドカップ」単体での商標登録はないのですか?

弁理士すみや
弁理士すみや

「ワールドカップ」単体での商標登録はありません。

スポーツの名称や団体名を組み合わせることで、商標登録が併存しています!

【理由】「ワールドカップ」だけでは、どのスポーツの大会か、判断できない

「ワールドカップ」は、国際的な大会・イベントを表しているに過ぎず、商標としての特徴(識別力)がありません。

つまり、「ワールドカップ」の語だけでは、どのスポーツの大会か、判断できません

スポーツの名称や団体名と組み合わせることで、どこが主催する何の国際大会か、判断できます。

その他のイベントの「ワールドカップ」の商標登録

娯楽などのイベントの分野でも、「ワールドカップ(World Cup)」を含む登録商標が、いくつも存在します。

以下、娯楽などのイベント名称での商標登録の一例です。

商登第5703874号
商登第6248680号)    
商登第6262214号
商登第6534438号
国際登録1235330

娯楽などのイベントの分野でも、「ワールドカップ」だけでは、何の大会か、判断できません。

他の単語と組み合わせることで、各社の商標が、併存して、商標登録になっています。

弁理士すみや
弁理士すみや

娯楽などのイベントの分野でも、「ワールドカップ」単体での商標登録はなく、「ワールドカップ」を含む商標が併存して、登録になっています

ワールドカップから考える「商標登録のすみ分け

「ワールドカップ」の語は、様々な分野で「世界大会」の意味合いで使用されています。

「ワールドカップ」だけでは、人によって、思い浮かべる大会も違うので、誰の商標でもありません。

「FIFA」などの団体名や「RUGBY」(ラグビー)などの競技名を組み合わせることで、商標登録がすみ分けられています。

このように、他の単語・言葉を組み合わせることで、商標登録が併存している事例が多々あります。

あなたが商標出願を検討している場合、社名や団体名を組み合わせることで、先行商標で区別できるかもしれません。

商標登録の併存状況が、先行商標と区別できるかの1つの目安になります。

データベース「J-PlatPat」を利用して、チェックしてみましょう。

弁理士すみや
弁理士すみや

実務上、社名や団体名を付けることで、商標登録を取得することは、よくあります

【筆者の本音】「商標登録のすみ分け」を自己判断するのは危険!

商標専門の弁理士として、ここで強くお伝えしたいことがあります。

「商標登録のすみ分け」が本当に成立するか、実務経験のない方が正確に判断するのは、難しいのが現実です。

自己判断すると、2つの致命的な落とし穴に落ちるかもしれません。

諦めてしまう落とし穴:「本当は取れたはず」の機会損失

他人の商標登録を見つけて、「あぁ、もうこの名前は使えないんだ」と諦めてしまうケースが非常に多いです。

しかし、プロの目で精査すると、「十分にすみ分けが可能で、商標登録できる」ケースは多々あります。

勝手な思い込みで、大切なブランド名を諦めてしまうのは非常にもったいないことです。

突き進んでしまう落とし穴:誤った判断による「商標権侵害」の恐怖

逆に、自己判断して事業を強行し、後から権利者から「商標権侵害の警告書」を突きつけられるケースもあります。

誤った自己判断は、ある日、突然、パッケージの廃棄や損害賠償といったビジネスの崩壊を招く危険性があります。

専門家の知恵・経験を頼りに、正確に判断すべき

自己判断で勝手に突き進むのではなく、経験豊富な専門家(弁理士)の頭脳が、ビジネスの羅針盤になります。

「知らずに地雷を踏むリスク」をゼロにし、「本来取れるはずの権利」を確実に手に入れるために、プロの知恵を賢く使いましょう!

初心者にも分かりやすく説明!

【業界では珍しい「商標専門」の弁理士】

ワールドカップ関連の商標登録の「よくある質問」(FAQ)

以下は、読者の方が迷いがちな実務上の疑問に対して、簡潔に答えたFAQです。

記事本文と合わせてご活用ください。

Q1. 「〇〇ワールドカップ」のような一般的な言葉も商標登録できるのですか?

はい、組み合わせ方や使用される商品・サービスの区分によっては、一般的な語でも商標登録が可能です。

ただし、サービスの直接的な内容表示に過ぎない場合、商標登録が認められません。

Q2. 商標登録されている商標と似ている名前を使ったら、すぐに商標権の侵害になりますか?

必ずしもそうとは限りません。

指定商品・役務と類似しない場合や、混同のおそれがないと判断される場合には、使用が許されることもあります。

ただし、判断が難しいため、専門家への事前相談をお勧めします。

初心者にも分かりやすく説明!

【業界では珍しい「商標専門」の弁理士】

Q3. 「〇〇ワールドカップ」のような名称を、自社のイベント名に使いたい場合、どうすればいいですか?

まずは既に商標登録されていないかを調査する必要があります。

調査の方法については、以下の記事で紹介しています。

先に登録されていないか不安?商標登録・商標出願の検索方法を弁理士が具体的に解説!

すでに商標登録されている場合は使用許諾を得る必要があり、無断使用はリスクを伴います。

許可を得る、別名称を考える、または使用が可能かを慎重に判断する必要があります。

Q4. 一つの商標登録で複数の区分(商品やサービス)をカバーできますか?

はい、可能です。

例えば「ワールドカップ」関連の商標が、スポーツイベント(第41類)と関連グッズ(第25類や第28類など)に登録されているケースがあります。

ただし、その分、費用は高くなります。

Q5. 海外のイベント名を日本で商標登録することは可能ですか?

基本的には可能です。

ただし、公序良俗や著名商標の不正取得と判断される場合には、商標出願が拒絶される危険性があります。

また、国際的に権利を管理している団体が、すでに商標登録していることも多いです。

Q6. 「FIFAワールドカップ」などの著名商標を真似した名称で、どの程度までならOKですか?

著名商標に類似した商標を使用することは、たとえ区分が違っていても「著名商標の希釈化」や「不正競争行為」として問題になることがあります。

許可なしでの使用は非常に慎重にすべきです。

Q7. 商標権の侵害になると、どんなペナルティがありますか?

商標権侵害が認められた場合、差止請求や損害賠償請求を受けます。

さらに、悪質な場合は刑事罰を受ける可能性があります。

【まとめ】「商標登録のすみ分け」で分からないことがあれば、商標専門の弁理士に相談!

本記事のまとめ

・「ワールドカップ」の語を使用した世界大会の名称は、いくつも存在します

・「ワールドカップ」だけでは、どのイベントを指しているか、分からず、ワールドカップの商標は誰のものでもありません

・実際、団体名や競技名を「ワールドカップ」の語と組み合わせることで、商標登録がすみ分けられています

「商標登録のすみ分け」で分からないこともあるでしょう。

もし、分からないことがあれば、商標専門の弁理士に相談しましょう。

なお、筆者(角谷 健郎)にご相談いただければ、親身になって、一緒に検討します。

事務所HPからもご相談いただけますが、以下のフォームからも簡単にお問い合わせいただけます。

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