キャラクターを個人で商標登録したい方へ|知っておきたいメリットと注意点3つ

「自分のキャラクターを個人で商標登録したいけど、どうすればいいの?」

そんなお悩みを持つ方は少なくありません。キャラクターをブランドとして育てたい場合、商標登録は大切な第一歩です。

ただし、登録にはメリットだけでなく、個人ならではの注意点もあります

この記事では、弁理士の視点から、個人でキャラクターを商標登録するメリットと、知っておきたい注意点3つを分かりやすく解説します。

将来トラブルにならないためにも、ぜひ最後までお読みいただき、ご自身の判断材料にしてください。

以下のような人に読んでほしい!

・個人でキャラクターを商標登録したい人

・商標登録に掛かる費用をなるべく抑えたい人

・自分で商標登録するか、専門家に頼むか、迷っている人

初回の相談、無料!

【業界では珍しい「商標専門」の弁理士】

目次

  1. 個人でもキャラクターを商標登録できる!
  2. 個人でのキャラクターの商標登録のメリットは、「費用」
  3. 個人でのキャラクターの商標登録の3つの注意点
  4. 個人でのキャラクターの商標登録が大変なら、専門家に依頼しよう!
  5. 個人でのキャラクターの商標登録の「よくある質問」(FAQ)
  6. 【まとめ】個人でのキャラクターの商標登録で分からなければ、商標専門の弁理士に相談!

個人でもキャラクターを商標登録できる!

専門家に頼らなくても、個人でキャラクターを商標登録できる

専門家に頼らず、自力でキャラクターを商標登録することもできます。

実際、特許庁の統計データによると、2022年の商標出願のうち、約26%が、本人出願です。

なお、キャラクターを商標登録するには、商標登録の願書を特許庁に提出します。

知的財産・支援ポータルサイトにおいて、願書の様式をダウンロードできます。

また、「商標登録出願書類の書き方ガイド」や以下の記事が、願書作成の役に立ちます。

商標出願の手続き、これで安心!自分で行うための基本ステップ

法人ではなく、個人の名義でもキャラクターを商標登録できる

キャラクターは、大企業や地方自治体が、積極的に活用しています。

しかし、法人ではなくても、個人の名義でキャラクターを商標登録できます。

特に、最近では、YoutubeやSNSなどで、個人でキャラクターを利用することも多く、個人の名義での商標登録の需要が増しています

虎さん
虎さん

実際、筆者も、SNSで活動しているお客様で、個人名義でのキャラクターの商標登録をお手伝いしたことがあります

個人で商標登録した場合、以下のように、願書の「商標登録出願人」の欄に、氏名と住所を記載しましょう。

個人でのキャラクターの商標登録のメリットは、「費用」

商標登録に掛かる費用は、安くはありません。

さらに、専門家に依頼すると、より高額になり、数十万円、掛かることもあります。

専門家に頼らず、個人で商標登録する最大のメリットは、費用を抑えられる点です。

個人でキャラクターを商標登録すれば、特許庁に支払う費用だけで済む

個人でキャラクターを商標登録する場合には、特許庁に支払う費用(印紙代)だけで済みます。

なお、特許庁に支払う費用は、商標登録する区分の数によって、決まります。

出願時

商標登録の願書を特許庁に提出する際に、併せて、特許庁に費用(印紙代)を支払う必要があります。

1区分目が12,000円で、2区分目からは、追加する区分あたり、8,600円、掛かります。

つまり、出願時に掛かる費用は、「12,000円(1区分目)+8,600円×追加の区分数」です。

登録時

登録時にも、特許庁に支払う印紙代が掛かります。

なお、登録料の納付方法は、10年分一括と5年分分割を選ぶことができ、印紙代は、各々、以下の通りです。

10年分一括(10年分の費用):32,900円×区分数

5年分分割(5年分の費用):17,200円×区分数

弁理士に依頼した場合に掛かる手数料(筆者の事務所の場合)

弁理士に依頼した場合には、弁理士に支払う手数料が発生します。

つまり、個人で商標登録すれば、弁理士に支払う手数料が節約できます

手数料は、特許事務所によって、異なりますが、参考まで、筆者(すみや商標知財事務所)の場合は、以下の通りです。

出願時:50,000円(1区分目)+30,000円×追加の区分数

登録時:30,000円(区分数に関係なく)

特許庁に支払う印紙代を含めた、商標登録に掛かる費用は、以下の通りです。

虎さん
虎さん

私の事務所では、1区分の場合、商標登録までに8万円(税抜)の手数料が掛かりますが、業界の水準と比較すると、決して高くはありません

個人でのキャラクターの商標登録の3つの注意点

個人でキャラクターを商標登録すれば、費用が抑えられる一方で、弁理士などの専門家に頼ることができません。

個人でキャラクターを商標登録する場合の注意点は、以下の3つです。

  • 適切な内容での商標登録の願書の作成
  • 特許庁からの通知に対して、期限内に適切に対応
  • 商標登録後の更新期限の管理

適切な内容での商標登録の願書の作成

調べれば、初心者でも、商標登録の願書を作成することはできます。

しかし、適切な内容で願書を作成するためには、経験や知識が必要です

商標登録の願書で、権利範囲が決まります。

願書の内容が不適切だと、キャラクターを保護できない危険性があります。

虎さん
虎さん

専門家から見ると、ちゃんと商標を保護できているか、疑義がある商標登録は多々あります

特許庁からの通知に対して、期限内に適切に対応

特許庁から登録査定が届いたら、30日以内に、登録料を特許庁に支払う必要があります。

また、特許庁から拒絶理由通知書が届いたら、40日以内に、応答する必要があります。

期限内に、適切に対応しないと、商標出願が拒絶され、商標登録できないので、注意です。

商標登録後の更新期限の管理

商標登録になったら、それで終わりではありません。

商標登録の存続期間は、登録日から10年間で、更新手続きしないと、商標登録が失効します。

きちんと、自分で商標登録の更新期限を管理する必要があります

個人でのキャラクターの商標登録が大変なら、専門家に依頼しよう!

費用を節約できるものの、個人でキャラクターを商標登録するには、時間や労力が掛かります。

時間や労力を節約したくて、かつ、適切に自分のキャラクターを保護したい人は、専門家(弁理士)に依頼しましょう。

なお、以下の記事で、自力で対応する場合と弁理士に依頼する場合の各々のメリット・デメリットを紹介しています。

商標登録は自分でできる?弁理士に依頼すべきか徹底比較

自分で商標出願して、審査の対応が難しければ、途中から弁理士に頼ってもOK

自分で商標出願にチャレンジしたものの、特許庁から拒絶理由通知書が届き、困ってしまうことが多々あります

そのような場合、途中から、弁理士に頼ってもOKです。

虎さん
虎さん

実際、筆者も、拒絶理由通知書の対応から、お手伝いしたことは多々あります

弁理士の中でも、商標専門の弁理士への依頼がオススメ

弁理士でも、各々、専門の得意としている分野があります。

実際、特許専門の弁理士が、片手間で、商標業務を扱っていることもあります。

以下の記事で詳しく紹介していますが、できれば、商標専門の弁理士に依頼しましょう

失敗しない商標登録の依頼先|商標専門の弁理士を選ぶべき理由とは?

なお、筆者(角谷 健郎)は、13年以上の弁理士歴がある商標専門の弁理士です。

商標業務でお手伝いできることがあれば、ご相談ください。

初回の相談、無料!

【業界では珍しい「商標専門」の弁理士】

個人でのキャラクターの商標登録の「よくある質問」(FAQ)

以下は、読者の方が迷いがちな実務上の疑問に対して、簡潔に答えたFAQです。

記事本文と合わせてご活用ください。

Q1. 個人事業主でもキャラクターを商標登録できますか?

はい、個人(自然人)名義でもキャラクターを商標登録できます。

ただし、願書の出願人欄には氏名と住所を記載し、法人名義とは異なる注意点を押さえる必要があります。

詳しくは、以下の記事で、説明しています。

個人事業主でもできる?法人との違いと商標登録のポイント

Q2. 出願後、拒絶理由通知が来たらどうすればいいですか?

拒絶理由通知が届いても、意見書や補正書を提出して主張・修正することができます。

詳しくは、以下の記事で、紹介しています。

拒絶理由通知書の対応方法|商標登録をあきらめないためにできること

拒絶理由の内容を分析して、キャラクターの使用の実態や将来の使用予定を考慮して、対応方法を決めましょう!

Q3. キャラクターは著作権でも保護されるので、商標登録は必須ですか?

著作権はキャラクターの創作表現を自動的に保護します。

一方、商標としてのキャラクター名・図形の利用や、第三者の模倣対策という点では、商標登録の方が有用な側面があります。

著作権と商標権は補完的に使うのが望ましいです。

詳しくは、以下の記事で、説明しています。

キャラクターはどう守る?商標権と著作権・意匠権・不競法を一挙に比較!

Q4. キャラクターの商標登録に掛かる費用はどのくらいですか?

出願時・登録時に印紙代(特許庁に支払う費用)が掛かり、商標登録する区分の数で、決まります。

例えば、1区分の場合、出願時の印紙代が12,000円で、登録時の印紙代(10年分一括)が32,900円です。

また、弁理士に依頼した場合には、弁理士の手数料も掛かります。

詳しくは、以下の記事で、紹介しています。

キャラクターの商標登録はいくらかかる?費用の相場と節約のコツを詳しく紹介

Q5. 外国でもキャラクターを商標登録したい場合は?

各国・地域で個別に商標出願することになります。

マドプロ出願を利用すれば、複数の国・地域において一括で商標登録できます。

マドプロ出願については、以下の記事で紹介してます。

【初心者向け】マドプロ出願の基本と利用条件|外国商標登録の第一歩をわかりやすく紹介

なお、それぞれの国で、手続や費用が異なるので、事前に専門家と検討した方が安全です。

【まとめ】個人でのキャラクターの商標登録で分からなければ、商標専門の弁理士に相談!

本記事のまとめ

・専門家に頼らず、個人で、キャラクターを商標登録することもできます。個人で商標登録する最大のメリットは、費用を抑えられることです

・一方、適切な商標登録の願書の作成、特許庁からの書面の対応など、個人で商標登録する難しさもあります

・個人で商標登録するのが難しければ、できれば、商標専門の弁理士に依頼しましょう。また、自分で商標出願して、審査の対応が難しければ、途中から弁理士に頼ってもOKです

個人でキャラクターを商標登録しようとしたら、分からないことも出てくるでしょう。

分からないことがあれば、商標専門の弁理士に相談しましょう。

筆者(角谷 健郎)に相談いただければ、一緒に検討します!

事務所HPからもご相談いただけますが、以下のフォームからも簡単にお問い合わせいただけます。

初回の相談、無料!

【業界では珍しい「商標専門」の弁理士】

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です