早く商標登録したいという要望は多く、頻繁に、お客様から相談を受けます。
そのようなニーズに対応した制度が、「商標の早期審査」です。

商標の早期審査の申し出件数は、2023年には、7532件もありました!
この記事を読めば、商標の早期審査を利用するメリットが分かります。
また、商標の早期審査を利用する場合のデメリットも教えます。

・すみや商標知財事務所の代表弁理士(登録番号18043)が執筆しています
・商標専門の弁理士として、13年以上、働いています
・早期審査のお手伝いしたことは、何十回もあります
・初心者向けに分かりやすく説明するのが、得意です
商標の早期審査とは

商標の早期審査とは、どういった制度ですか?

商標の早期審査は、一定の要件(条件)の下、通常に比べて、特許庁の審査を早く実施する制度です!
なお、早期審査の概要については、以下の記事で、より詳しく紹介しています。

商標の早期審査のメリット

商標の早期審査には、どういったメリットがありますか?

商標の早期審査の主なメリットは、以下の3つです!
- 商標登録を早められる
- 早めに名称変更に踏み切れる
- Amazonの出品者の場合、Amazonブランド登録を早くできる
商標登録を早められる

商標登録を早めに取得したいというニーズは、極めて高いです。
商標出願してから、審査結果が届くのに、通常、6~8ヵ月、掛かります。
早期審査が適用されれば、審査期間を最短2ヶ月に短縮できます。
早めに名称変更に踏み切れる

商標登録ができなければ、名称を変更するケースが多々あります。
そのような場合、早期審査を利用すれば、早めに審査結果が届きます。
審査の結果、商標登録できなかった場合には、すぐに名称変更に踏み切れます。
Amazonの出品者の場合、Amazonブランド登録を早くできる

Amazonブランド登録とは、何ですか?

Amazonブランド登録とは、出品者が登録できる、ブランド所有者向けのプログラムのプログラムで、登録すれば、ブランドが厚く保護されます!

Amazonブランド登録の条件が、有効な商標登録を有することです。
よって、早期審査を利用して、早期に商標登録できれば、Amazonブランド登録を早められます。
商標の早期審査のデメリット

商標の早期審査のデメリットは、何ですか?

早期審査のデメリットは、以下の2つが考えられます!
- 弁理士に依頼すると、お金が掛かる
- 指定商品・役務の記載に制約を受ける可能性がある
弁理士に依頼すると、お金が掛かる

早期審査の申請書の作成を、弁理士にお願いすることが多いです。
その場合には、弁理士に支払う手数料が生じます。

手数料は、弁理士によって、異なります。相場としては、2~4万円程度です
なお、特許庁に支払う費用(印紙代)は掛かりません。
指定商品・役務の記載に制約を受ける可能性がある

早期審査を受けるためには、いくつかの要件(条件)があります。

早期審査の適用を受けるために、制約された中で、無理に指定商品・役務を記載すると、以下の2つのリスクがあります。
- 自分の商品・サービスを適切に保護できない
- 商標権の権利範囲が狭くなる
例えば、「ペット用つめ切り」は「類似商品・役務審査基準」等に掲載された商品ではありません。

「ペット用つめ切り」を販売していて、早期審査を利用したいとします。
しかし、「ペット用つめ切り」の表示を使用せずに、指定商品・役務を記載して、商標登録したら、自分の商品を保護できない危険性があります。
そのような場合、「ペット用つめ切り」に指定商品を限定することも考えられますが、権利範囲が狭くなってしまいます。

早めに商標登録することより、商標登録で、自分の商品・サービスを適切に保護する方が重要です!
商標の早期審査で分からなければ、商標専門の弁理士に相談!
商標の早期審査のメリット・デメリットを把握した上で、商標の早期審査を利用するか、検討すべきです。
判断に迷ったら、一人で悩まずに、商標専門の弁理士に相談しましょう。

筆者(すみや商標知財事務所)に相談いただければ、親身になって、一緒に検討します。
業界では珍しい「商標専門」の弁理士
・早期審査を利用すれば、商標登録を早められ、また、商標登録できなかった場合には、早期に名称変更に踏み切れます
・一方、弁理士に依頼すると、弁理士の手数料が掛かります。また、指定商品・役務の記載に制約を受ける可能性もあります
・メリット・デメリットを把握した上で、商標の早期審査を利用するか、検討しましょう