【商標の類否判断】商標の称呼が類似する事例を紹介!

まとめ

・称呼(読み)は、商標の類否の判断要素の1つになります

・最近の傾向や商標審査基準を参考にしながら、称呼が類似するか、検討しましょう

・判断に迷う場合には、できれば、弁理士に相談することをお勧めします

はじめに

以下の記事で、商標の類否判断基準について、紹介しました。

【商標の類否判断】重要!商標が似ているか、どう判断する?

商標の類否は、商標から生じる外観・称呼・観念の3つの要素から判断します。

それでは、称呼が類似しているのは、どういった事例になるでしょうか?

特許庁が公表している商標審査基準をもとに検討していきます。

称呼の類否の判断方法

まず、称呼の類否の判断方法について、説明します。

商標審査基準によると、両称呼の音質、音量及び音調並びに音節が判断要素になります

これらの判断要素が共通したり、近似するところがあるか否かを比較します。

また、商標が称呼され、聴覚されるときに、需要者に与える称呼の全体的印象も重要になり、称呼の全体的印象が、互いに紛らわしいか否かを考察します。

次に、商標審査基準で例示している称呼類似の事例を確認していきます。

称呼類似の例(商標審査基準より)

商標審査基準には、称呼類似の例示が多く記載されていますので、その中から抜粋して、重要なものを紹介します

①同数音の称呼からなり、相違する1音が清音、濁音、半濁音の差にすぎない場合

例:「ビューレックス」と「ビューレックス」

例:「バーラックス」と「バーラックス」

②相違する音が長音の有無にすぎない場合

例:「モガレマン」と「モガレマン」

③相違する音が促音の有無にすぎない場合

例:「コレクシト」と「コレクシト」

④相違する1音がともに弱音である場合

例:「シーピーエ」と「シーピーエ

⑤弱音の有無の差にすぎない場合

例:「デントレック」と「デントレック」

⑥比較的長い称呼で1音だけ多い場合

例:「ビプレックス」と「ビプレックス」

注意点

実務上、商標の類否判断において、称呼が類似するか否かが、最も重要なポイントになります。

しかし、称呼の類否判断は、時代によって、傾向が異なります

最新の判例や審判事例を紹介していきますので、類否判断の傾向を把握するために、参考にしてください。

なお、称呼の類否判断に迷った際には、弁理士などの専門家に相談することをお勧めします

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