・「医業」が属する44類が、病院事業のメインになります
・その他に「医療のための試験・検査又は研究」の属する42類や「知識の教授」などの属する41類を追加することが考えられます
・医師、医療法人などが出願人ではなく、44類「医業」を指定した商標出願すると、拒絶理由が通知されるので、注意しましょう
病院事業の商標登録で、必須の区分は44類!
あなたが、医者で、病院を開業しようとしていて、病院の名称を商標出願したいと考えています。
それでは、1類から45類まで区分はありますが、どこの区分で、病院の名称を商標出願しますか?
病院は、医師が患者に対して専門的な医療行為を施し、その対価を得ることで、経営しています。
「医業」が属する区分は44類になりますので、病院の名称を商標出願する場合には、少なくとも、44類をカバーする必要があります。
追加するか検討すべき商標登録の区分
例えば、大きな病院であれば、医療研究も行うことがあります。
その場合には、「医療のための試験・検査又は研究」の属する42類も追加することが考えられます。
また、医療に関する教育事業を行ったり、医療セミナーを主催する病院もあるかと思います。
その場合には、「知識の教授」や「セミナーの企画・運営又は開催」が属する41類の追加を検討すべきです。
参考になる病院の商標登録例
例えば、以下のような商標は、44類のみで、商標登録を取得しています。
また、以下の通り、「東大病院」の商標登録は、44類だけではなく、41類、42類も含めて、広範囲に役務を指定しています。
なお、「動物の治療」も44類に属しますので、以下の商標登録の通り、動物病院の名称も、少なくとも、44類をカバーすることが考えられます。
病院の商標登録における注意点
近年、特許庁の審査が厳格になりましたので、注意が必要です。
医師法17条で、「医師でなければ、医業をなしてはならない。」と定めています。
このことから、医師、医療法人などが出願人ではなく、44類「医業」を指定した商標出願すると、出願商標の使用意思に疑義が生じるとして、審査において、拒絶理由が通知されます。
44類「医業」を指定して、商標出願する場合には、出願人の名義には気を付けましょう。
病院の商標登録で分からなければ、商標専門の弁理士に相談!
ホテル事業・旅館事業の商標登録する際、分からないことがあれば、商標登録の専門家(弁理士)に相談しましょう。
なお、筆者は、これまで、膨大な量の商標登録を手伝った経験があります。
筆者(すみや商標知財事務所)にご相談いただければ、親身になって、一緒に検討します。
業界では珍しい「商標専門」の弁理士