【まとめ】他者の商標出願・商標登録の対応策【4選】

まとめ

・商標出願が特許庁の審査に係属中だった合には、情報提供を行うことが考えられます

・商標公報に掲載されて、すぐに第三者の商標に気づいた場合には、異議申し立てを行うことが考えられます

・第三者の商標がすでに商標登録になっていた場合には、無効審判や不使用取消審判の請求が考えられます

他者の商標出願・商標登録に対する4つの対応策

あなたが商標登録を保有していて、自分の登録商標と類似すると考える出願商標や登録商標を見つけました。

その場合、どのような対応策が考えられるでしょうか?

答えは、以下の4つの対応が考えれます。

  • 対象の商標出願に対する情報提供
  • 対象の商標登録に対する異議申し立て
  • 対象の商標登録に対する無効審判
  • 対象の商標登録に対する不使用取消審判

しかし、商標出願や商標登録の状況によって、対応が異なります。

時系列に沿って、どのように対応すべきか、説明していきます。

商標出願中(商標登録の前)に気付いた場合は「情報提供」

対象の商標出願が、登録査定になっていなくて、特許庁の審査に係属中だったとします。

その場合には、対象の商標出願に対して、情報提供を行うことが考えられます

具体的には、特許庁に、「刊行物等提出書」を提出します。

情報提供制度については、以下の記事で説明しています。

刊行物等提出書の内容を考慮した上で、対象の商標出願が拒絶理由を有すると審査官が判断した場合には、出願人に拒絶理由を通知します。

商標公報に掲載されて、すぐに気付いた場合は「異議申し立て」

商標が登録になると、商標公報に掲載されます。

商標公報に掲載されて、第三者の商標に気が付いた場合、対象の商標登録に対して、異議を申し立てることが考えられます。

なお、異議申し立てができるのは、公報発行日から2ヵ月以内に限られます。

異議申し立てについては、以下の記事で説明しています。

統計上、勝算が低いものの、異議の申し立てが成功すれば、商標登録を取り消すことができます

すでに商標登録になっている場合は「無効審判」か「不使用取消審判」

第三者の商標が、すでに商標登録になっていたとします。

その場合には、対象の商標登録に対して、無効審判を請求することが考えられます

無効審判については、以下の記事で説明しています。

無効審判が成功すれば、対象の商標登録を取り消すことができます。

ただし、無効審判には除斥期間があり、登録から5年経過すると、無効審判を請求することができない可能性があります。

その場合には、不使用取消審判の請求を検討しましょう

不使用取消審判については、以下の記事で説明しています。

対象の登録商標が、日本国内において、継続して3年以上、使用されていない場合には、商標登録を取り消すことができます。

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