ポケモンは、世界的に大人気のコンテンツです。
商標専門の弁理士である筆者が、徹底的に、ポケモン関連の商標登録を調べました。
ポケモンが好きな人であれば、楽しめる記事内容になっています。
また、ポケモンを保護するための徹底的な商標戦略が学べます。
さらに、ポケモンのようなキャラクターコンテンツについて、どのように商標登録を取得すべきか、分かります。
ポケモンとは
突然ですが、あなたは、「ポケモン」を知っていますか?
「ポケモン」は、1996年に登場したゲームソフトシリーズの「ポケットモンスター」の略称です。
「ポケモン」は、老若男女を問わず、大人気です。
また、その人気は、日本だけにとどまらず、世界中に多くのファンがいます。
「ポケットモンスター」や略称の「ポケモン」について、日本で、以下の商標登録を取得しています。
- ポケットモンスター
- ポケモン
その他にも、多数の「ポケモン」関連の商標登録を取得しています。
商標登録によって、「ポケモン」を徹底的に厚く保護しています。
それでは、「ポケモン」関連の商標登録を紹介していきます。
ゲームタイトルのポケモンの商標登録
ポケットモンスターは、まず、任天堂の携帯ゲーム機の「ゲームボーイ」用のゲームソフトとして、発売されました。
ポケットモンスター 赤と緑で、「ポケットモンスター」の名を冠する最初の作品です。
その後、シリーズ化して、定期的に、任天堂のゲーム機向けのソフトが発売されています。
以下の通り、ゲームソフトの名称について、商標登録を取得しています。
- ポケットモンスター赤
- ポケットモンスター緑
- ポケットモンスター青
- ポケットモンスターダイヤモンド
- ポケットモンスターパール
- ポケットモンスター スカーレット
- ポケットモンスター バイオレット
「ポケットモンスター ソード」などでは、有料ダウンロードコンテンツとして、追加のシナリオも配信しています。
例えば、以下の追加のシナリオの名称も、商標登録しています。
- 鎧の孤島
- 冠の雪原
- ゼロの秘宝
- 碧の仮面
- 藍の円盤
また、ポケモンをモチーフにしたスピンオフゲームも、多数、販売されています。
例えば、ポケモンスナップです。
ポケモンスナップは、ポケモンの生態を調査するために、野生のポケモンの写真を撮影するゲームです。
このようなスピンオフゲームの名称についても、きちんと商標登録を取得しています。
以下、商標登録の一例です。
- ポケモンスタジアム
- ポケモンスナップ
- ポケモンコロシアム
- みんなのポケモン牧場
さらに、ブームになった「Pokemon GO」など、スマホ向けの「ポケモン」のアプリも、多数、リリースされています。
以下の通り、スマホでも遊べるゲーム・アプリの名称なども、きちんと商標登録を取得しています。
- はねろ!コイキング
ポケモンは、本編のゲームシリーズの他に、スピンオフゲームやアプリゲームも、多数、リリースされています
ゲームタイトル以外でのポケモンの商標登録
ゲームソフト以外にも、ポケモン関連の商品・サービスを提供されています。
関連の商標登録を、多数、取得していますが、その中から一例を紹介します。
ポケモンを題材にしたトレーディングカードが、1996年から販売されています。
現在でも、大人気で、一部の商品が品薄で、プレミア化しています。
以下の通り、「ポケモンカード」や略称「ポケカ」について、商標登録を取得しています。
- ポケモンカード
- ポケモンカードゲーム
- ポケカ
ちなみにポケモンには属性があり、カードゲーム内で、属性の相性で、属性を表すロゴがあります。
そのロゴと属性の名称も、商標登録を取得しています。
- 及び「草」
- 及び「炎」
- 及び「水」
- 及び「」
- 及び「超」
- 及び「闘」
- 及び「悪」
- 及び「鋼」
カードゲーム内の属性の名称やロゴについても、商標登録を取得していて、驚きです。
なお、ポケモンカード、通称「ポケカ」の商標登録については、以下の記事でも、紹介しています。
【ファン必見】「ポケカ」(ポケモンカードゲーム)の商標登録による保護を紹介!ポケモンを題材にしたアニメも、1997年から放送されています。
また、ポケモンのアニメ映画も、定期的に、公開されています。
さらに、ポケモンの人気キャラクターを主人公とする映画「名探偵ピカチュウ」も、公開されました。
以下の通り、ポケモンのアニメ・映画の商標登録も取得しています。
- 名探偵ピカチュウ
ポケモン関連の施設も、日本全国に、いくつもあります。
例えば、ポケモンセンター(通称「ポケセン」)で、ポケモン関連のグッズを、多数、販売しています。
また、「ポケモングローバルアカデミー」では、学童保育を提供しています。
様々な分野に、「ポケモン」が進出していて、驚きです。
さらに、よみうりランドの敷地の一部区画にて、エンターテインメント事業「ポケパーク カントー」を行う予定です。
これに伴い、2023年に「」を商標出願しています。
施設の名称も、きちんと商標登録を取得しています。
- ポケモンセンター
- ポケセン
- ポケモングローバルアカデミー
キャラクターとしてのポケモンの商標登録
ゲームでは、ポケモンという不思議な生物を自分のパートナーとして、ポケモン同士がバトルします。
ゲームのメインとなるのは、登場する多数のポケモンです。
ゲーム内に登場するポケモンについても、商標登録で保護しています。
全てのポケモンには、それぞれ名前があります。
例えば、以下のポケモンの名前は、「ミュウツー」です。
多くのポケモンの名前について、商標登録を取得しています。
以下、ポケモンの名前の登録商標の一例です。
- ミュウツー
- ピカチュウ
- イーブイ
- ニャース
- ゼニガメ
- ピッピ
- ルギア
- レックウザ
- プリン
- カモネギ
- ゴリランダー
- アルセウス
- ヒノアラシ
ゲーム内で登場するポケモンの数は膨大で、全てのポケモンの名前の商標登録を取得しているわけではありません。
しかし、人気ポケモン・主要ポケモンについては、きちんと商標登録を取得しています。
ゲーム内のキャラクターの名称を、こんなに多く、商標登録をした事例は、他には知りません
ポケモンの名前だけでなく、デザインも商標登録を取得しています。
以下、ポケモンのキャラクターデザインの商標登録の一例です。
ポケモンのぬいぐるみ等も発売されています。
以下、ポケモンの「カビゴン」のぬいぐるみです。
このような商標登録を取得することで、キャラクターデザインをより厚く保護できます。
また、「パルワールド」のように、ポケモンのようなキャラクターが登場する他社のゲームも発売されています。
このような状況の中で、各々のポケモンについても、きちんと商標登録を取得するのが、有効です。
特に人気があるポケモンが「ピカチュウ」です。
「ピカチュウ」は、ポケモンを象徴するキャラクターです。
以下の通り、他のポケモンと違い、「ピカチュウ」に関する商標登録を、多数、取得しています。
なお、リストの最後の登録商標は、「ピカチュウ」の尻尾です。
人気キャラクターの「ピカチュウ」は、商標登録で、厚く保護されています!
その他のポケモン関連の商標登録
ゲーム内で、ポケモンを捕まえるために、モンスターボールを使用します。
モンスターボールの名称・形状も、商標登録を取得しています。
また、ゲーム内で、ポケモンが巨大化する現象を「ダイマックス」と言います。
「ダイマックス」についても、商標登録を取得しています。
以下の通り、ゲーム内のアイテムや機能名なども、きちんと商標登録を取得しています。
- モンスターボール
- ダイマックス
- そだてやさん
- ヒスイ地方
ゲーム内の架空の地方名まで、商標登録しています
ポケモンのアニメの初代の主人公の名前が、「サトシ」です。
「サトシ」についても、商標登録を取得しています。
さらに、「サトシ」が被っている帽子のデザインも、商標登録を取得しています。
また、アニメに登場する架空の犯罪組織「ロケット団」についても、商標登録を取得しています。
- サトシ
- ロケット団
防衛的・将来的なポケモンのゲームタイトルの登録商標
ポケモンのゲームタイトルは、「ポケットモンスター」に色を組み合わせることが多いです。
「ポケットモンスター」と色を組み合わせた商標も、多数、登録しています。
その中には、以下のような、ゲームが発売されていない名称も、商標登録しています。
- ポケットモンスター茶
- ポケットモンスター紅
- ポケットモンスター灰
- ポケットモンスターブラウン
- ポケットモンスターパープル
なお、2022年に発売された「ポケットモンスタースカーレット」は、2009年に商標出願されていました。
このような先例があるので、上記リストの登録商標が、新作のポケモンのゲームタイトルに採用されるかもしれません。
「ポケモン」を保護するための緻密な商標戦略に驚き!
さまざまな角度から、「ポケモン」を商標登録で保護しています。
膨大な数のポケモンが登場しますが、多額のコストを掛けて、多くのポケモンの名前・デザインの商標登録を取得しています。
コストを掛ける価値がある程に、ポケモンのキャラクターは人気があり、様々なグッズが展開されています。
また、ポケモンカードの属性も商標登録していることに、驚きです。
「ポケモン」は、日本を代表する世界的なコンテンツです。
ポケモン関連の商標登録を分析すると、緻密な商標戦略を持っていることが分かります。
また、多額のコストを掛けてでも、「ポケモン」を広く保護しようとする熱意が伝わってきます。
なお、任天堂は、ポケモン以外の人気ゲームも、商標登録で保護しています。
興味のある方は、以下の記事をチェックしてください。
任天堂の人気ゲームに関連した登録商標を詳しく紹介!また、ポケモンのようなキャラクターの商標登録を取得したい人は、以下の記事が参考になります。
【まとめ】キャラクターを商標登録するには?商標登録のポイントを解説!なお、商標登録で分からないことがあれば、筆者(すみや商標知財事務所)にご連絡ください。
業界では珍しい「商標専門」の弁理士
・「ポケモン」は、大人気のゲームソフトシリーズの「ポケットモンスター」の略称です。ポケモン関連の様々な商品・サービスが展開されています
・ポケモン関連の商標は、多数、登録されています。ゲーム内のアイテム・機能名・地方名まで、商標登録を取得しています
・ポケモン関連の商標登録を分析すると、緻密な商標戦略で、「ポケモン」を広く保護しています。そのために、多額の費用を掛けています