・まだまだ個人よりも法人の出願件数の方が多いですが、ここ数年で、個人の商標出願が急増しています
・大都市では、商標出願の件数が多いですが、47都道府県、全ての商標出願があります
・2020年の商標出願のうち、約25%が、外国の企業・個人によるものです
特許庁の統計データ(特許行政年次報告書)について
法人でも、個人でも、商標出願することができます。
また、外国の企業であっても、日本での商標出願が可能です。
特許庁では、毎年、統計データを公表しています。
具体的に言うと、統計データとは「特許行政年次報告書」です。
特許庁ウェブサイトにアクセスすれば、誰でも、閲覧できます。
それでは、統計データに基づいて、どのような人が商標出願しているか、紹介していきます。
商標出願しているのは、法人か?個人か?
2020年の統計データによると、法人名義の商標出願の件数は約13万7千件です。
一方、個人名義の商標出願の件数は約2万5千件です。
イメージしやすいように、グラフにすると、以下の通りになります。
グラフの通り、まだまだ個人よりも法人の出願件数の方が多い。
しかし、2011年の個人の商標出願の件数は約1万件になりますので、ここ数年で、個人の商標出願が急増しています。
都道府県別の商標出願の割合
それでは、どこの都道府県の商標出願が多いでしょうか?
2020年の特許庁の公表データによると、都道府県別の商標出願の件数の上位は、以下の通りです。
やはり、東京・大阪・愛知などの大都市では、商標出願の件数が多いです。
ただし、47都道府県、全ての商標出願がありますので、地域を問わず、様々な人・企業が商標出願しています。
商標出願の内外国の割合
外国の法人・個人でも、日本国内に商標出願することができますので、最後に、商標出願の内外国の割合を紹介します。
2020年の特許庁の公表データによると、以下の通りです。
2020年の商標出願のうち、約25%が、外国の企業・個人によるものになります。
商標登録件数の上位20社
統計データでは、商標登録件数の上位20社を公表しています。
統計データによると、2022年の上位20社と商標登録の件数は、以下の通りです。
順位 | 権利者名(商標登録の件数) |
1位 | 花王株式会社(575件) |
2位 | 株式会社資生堂(551件) |
3位 | 株式会社コーセー(503件) |
4位 | 株式会社サンリオ(469件) |
5位 | 小林製薬株式会社(415件) |
6位 | パナソニックホールディングス株式会社(345件) |
7位 | 小松マテーレ株式会社(341件) |
8位 | 三菱電機株式会社(212件) |
9位 | 興和株式会社(199件) |
10位 | サントリーホールディングス株式会社(197件) |
11位 | 株式会社バンダイ(190件) |
12位 | ファイザー・インク(186件) |
13位 | 森永乳業株式会社(184件) |
14位 | 大正製薬株式会社(175件) |
15位 | グローブライド株式会社(163件) |
16位 | 第一三共ヘルスケア株式会社(161件) |
17位 | アサヒグループホールディングス株式会社(159件) |
17位 | 株式会社タカラトミー(159件) |
17位 | 任天堂株式会社(159件) |
20位 | 凸版印刷株式会社(155件) |
ランキングを見てみると、日用品メーカー・化粧品メーカーが多いです。
また、医薬品メーカーや飲食品メーカーも積極的に商標出願しています。
このような業種は、取り扱っている商品の数や新製品の数が多いです。
業種によって、商標出願の件数に差が出ます。