商標新しい商品やサービスの名前(ネーミング)を考える際、「商標調査はあとでやればいい」と思っていませんか?
実は、商標調査はネーミングと並行して行うのが最も安全で効率的な方法です。
この記事では、なぜ商標調査を早い段階で行うべきなのか、その2つの理由と、ネーミングから商標出願までの理想的な流れを、商標専門の弁理士がわかりやすく解説します!
トラブルを避けたい方は、ぜひ参考にしてください。

・すみや商標知財事務所の代表弁理士(登録番号18043)が執筆しています
・商標専門の弁理士として、13年以上、働いています
・これまで膨大な量の商標調査を担当しました
・初心者向けに分かりやすく説明するのが、得意です
ネーミングと並行して、商標調査すべき!
新たにビジネスを始めたり、会社を作る際に、社名・商品名やサービス名を、どうするか検討します。
いわゆる「ネーミング」を行い、いくつかの候補名称を出します。
このタイミングで、候補名称について、商標調査すべきです。
ビジネスの早い段階で、忘れずに、きちんと商標調査を進めましょう。
ネーミングの時が、商標調査のベストなタイミングの2つの理由
以下の理由により、ネーミングの時が、商標調査のベストなタイミングと考えます。
ネーミングの際に、いくつか候補名称を出すことが多いです。
その中から、実際に、どの名称にするか選ぶ際に、商標調査の結果が役に立ちます。
例えば、5つの候補名称の調査を行い、商標調査の結果が、以下の通りでした。
候補名称A | 登録可能性が40%程度 |
候補名称B | 登録可能性が70%以上 |
候補名称C | 登録可能性が20%以下 |
候補名称D | 登録可能性が50%程度 |
候補名称E | 登録可能性が70%以上 |
上記のケースであれば、候補名称BとEは、商標登録になる可能性が高いです。
どちらかの名称を採択すべきと判断できます。
商標調査して、必ずしも、良い結果が得られるとは限りません。
すでに先行商標が存在する場合も、多々あります。
ネーミングの段階であれば、いくつかの候補名称があります。
そのため、調査結果が悪ければ、別の名称を採択することで対応できます。
ネーミングから商標出願までの理想的な流れ
商標出願する直前に、商標調査するのが一般的です。
ただ、商標調査の前に、すでに対象の商標を使用していることが多いです。
商標を使用開始→商標調査→商標出願
しかし、このようなケースだと、商標調査で、問題となる先行商標が見つかった場合、大変です。
仮に、商標を変更する場合、看板やパンフレットなどを修正することになり、多額の費用が掛かります。

同一もしくは類似する先行商標があると大変ですね

その他にも、不使用取消審判で、商標登録の取り消しを図る方法などがありますが、いずれにしても、コストや労力が掛かります!
商標を使用する前、もっと早い段階で、商標調査すべきです。
ネーミングから商標出願までの理想的な流れは、以下の通りです。
言いやすさ、親しみやすさ等を考慮して、いくつかの候補名称を出しましょう!
できれば、専門家(弁理士)に依頼して、候補名称の商標調査を進めましょう!
調査の結果が悪ければ、再度、ネーミングしましょう!
調査結果が良かった候補の中から、使用する名称を決めましょう!
第三者に出願されないために、名称を公開する前に、商標出願しましょう!
商標調査を後回しにしていると、権利行使されるかも!?
商標の業務は、後手に回りがちです。
特に、中小企業やスタートアップ企業だと、そのような傾向が強いです。
商標調査や商標出願せずに、商標を使用していることが多々あります。
しかし、同一もしくは類似する先行商標が存在している場合、警告状が送付されて、商標権侵害を主張されるかもしれません。
商標権侵害で訴えられると、以下のような対応が必要になるかもしれません。
このようなリスクを排除するためにも、どのような先行商標があるか、早期に把握することが重要です。
・商標調査は、ネーミングと並行して、進めるべきです。ネーミング段階であれば、調査結果が名称の選択の役に立ち、また、調査結果が悪ければ、別の名称を採択することで対応できます
・「ネーミング→商標調査→使用する名称を決定→名称を公開する前に商標出願」が理想的な流れです!
・商標調査を後回しにして、商標を使用していると、商標権侵害で訴えれる危険性があります!
商標調査は、経験豊富な商標専門の弁理士に依頼しよう!
正確に商標調査するためには、専門的な知識・経験が必要なので、以下の記事で、紹介している通り、弁理士に依頼すべきです。

その中でも、経験豊富な商標専門の弁理士が、商標調査に適任です!

筆者(角谷 健郎)は、商標専門の弁理士として、13年以上の経験があり、これまで、膨大な量の商標調査を担当しました。
商標調査をご依頼いただければ、喜んで対応します。
事務所HPからもご相談いただけますが、以下のフォームからも簡単にお問い合わせいただけます。