商標登録と聞くと、企業のロゴや商品名をイメージする方が多いかもしれません。
しかし、実は東京都のような自治体も「自分たちのキャラクター」や「広報物」などをしっかりと商標登録で守っているんです。
本記事では、都バスのキャラクターや東京都水道局のマスコット、防災ブックなど、東京都が取得したユニークな商標を5つピックアップしてご紹介します。
「自治体の商標登録ってどういうこと?」という疑問に答えつつ、ブランド保護の視点からも学べる内容になっています。

・すみや商標知財事務所の代表弁理士(登録番号18043)が執筆しています
・商標専門の弁理士として、13年以上、働いています
・本記事の執筆のために、時間を掛けて、東京都の商標登録をチェックしました
・初心者向けに分かりやすく説明するのが、得意です
東京都などの地方公共団体でも、商標登録を取得できる!
あなたは、東京都が、商標登録を取得していることを知っていますか?
商標出願は、企業や個人だけではなく、地方公共団体なども出願することができます。
つまり、北海道、大阪府、沖縄県なども、商標出願して、商標登録を取得することができます。
その中でも、東京都は、積極的に商標出願を進めていて、データベース「J-PlatPat」によると、令和7年6月26日現在、存続している商標出願・登録は、329件になります。
それでは、東京都は、どのような商標を商標登録しているのでしょうか?
東京都が取得している商標登録
東京都に住んでいる人は、よく目にするであろう登録商標を5つ紹介します。
1999年に出願された都営バスの公式マスコットキャラクターの商標登録になります。

キャラクターの名前は、「みんくる」になります。
都バスが75周年を迎えたことを記念して一般公募し、日本全国から集まった2457点の中から選ばれました。
「みんくる」をモチーフにした様々なグッズも販売されています。
2004年に出願された東京都水道局のマスコットキャラクターの商標登録になります。

キャラクターの名前は、「水滴くん」になります。
水道局の取り組みを広くPRするために、「水滴くん♪のうた」という曲もあります。
ちなみに、「水滴くん」のガールフレンドの「水玉ちゃん」についても、東京都は商標登録を取得しています。

2000年に出願された警視庁のマスコットキャラクターの商標登録になります。

キャラクターの名前は、「ピーポくん」になります。
都民と警視庁のきずなを強めるため、警視庁広報課が発案し、キャラクターデザイナーと共同で製作したようで、商標登録の名義は、東京都になります。
ぬいぐるみ等、「ピーポくん」のグッズもあり、東京都の運転免許試験場内の売店で販売しています。
2015年に出願された東京都の防災ブックに関する商標登録になります。

「東京防災」は、今後、東京を襲う可能性がある地震などの災害への対策が記載されたハンドブックになります。
2015年に東京都の全世帯に向けて、配布されました。
一般販売もされているので、企業や東京都以外の住民でも、入手が可能です。
2020年に出願された新型コロナウィルス対策のステッカーに関する商標登録になります。

新型コロナウィルスが大流行して、事業を実施していくためには、店舗や事業所での感染防止対策の徹底が重要になりました。
そこで、東京都は、店舗や事業所での感染対策のチェックシートを作成しました。
チェックシートにある感染防止対策を全て実施する事業者は、専用フォームから申請すると、感染防止徹底宣言ステッカーを取得できます。
レストランや居酒屋などの入り口で、この登録商標のステッカーを見る機会があるかと思います。
・商標出願は、企業や個人だけではなく、地方公共団体なども出願することができます
・東京都も、多数、商標登録を取得しています
・東京都の名義の登録商標の中から、5つ紹介します
商標登録で分からなければ、商標専門の弁理士に相談!
地方公共団体が商標登録することは、多々あります。
しかし、実際に商標登録しようとすると、分からないことが出てくるでしょう。
分からないことがあれば、商標専門の弁理士に相談しましょう!

筆者(角谷 健郎)にご連絡いただければ、一緒に検討して、あなたの悩みを解決します!
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